ビッグモーターの“保険金不正請求”問題で、損害保険会社にも厳しい目が向けられています。
こうした中、最も多くの出向者を出していた損保ジャパンに、ビッグモーターの創業者の息子である前副社長が一時在籍していたことが分かりました。

ビッグモーター前副社長 損保ジャパン前身企業に一時在籍

ビッグモーターに37人の出向者を送っていた損保ジャパンのトップ。
私たちの取材に不正の指示について報告を受けていたと明かしました。

損保ジャパン 白川儀一社長
「会社として(不正を)見抜けなかったことはものすごく申し訳ない。ビッグモーターの工場長からそういう(不正の)指示があったということを把握していた。(私たち)経営(陣)にも連絡があった。もっともっと調査すべきであったと反省していますし、あのときの判断は誤っていたと感じています」

そして、ビッグモーターとの関係をめぐり新たな事実が…。

集合写真の中央に写る人物はビッグモーター前副社長の兼重宏一氏です。

ビッグモーター現役社員
「実態(実権)を握っていたのが副社長をトップとするもう一つの派閥のような形だったので、少なくとも社長の息子である副社長は絶対に(不正を)把握していた

絶対的な発言力を持ち、経営に深く関与していたとされる兼重宏一前副社長。

関係者によると、2011年4月から2012年6月にかけて「損保ジャパン」の前身企業「日本興亜損保」に在籍していたことが分かりました。また、損保ジャパンがビッグモーターに出向者を送り始めたのは、前副社長が損保ジャパンに在籍していた2011年でした。

損保ジャパンの関係者は「引き返せなかった」と、私たちの取材に後悔もにじませています。

損保ジャパン関係者
「ビッグモーターにトラブルが多いことは把握していたけれども、ビッグモーターから持ち込まれる件数が多すぎて引き返せなかった

次々と明るみに出てきたビッグモーターと損保ジャパンとの関係。

損保ジャパンはビッグモーターで車を修理した契約者からの相談に対応するため、8月1日に相談窓口を設置します。