「心から信頼できる人はいなかった」

受けた行為の意味を理解したのは中学生のとき。自分の体を汚いと思い、自傷行為がやめられなくなった。普段から子どもに暴力を振るう父親や、世間体を気にする母親には一度も相談できなかった。
(柳谷和美さん)
「心から信頼できる人は誰もいなかったし、孤独でしたね。自分の体は汚れてしまって、もう取り返しがつかないと思っていました。お風呂に入るときに服を脱いだら気持ち悪くなって吐いていました。周りに知られたら『気持ち悪い』と言われると思って、誰にも相談できませんでした」