シリーズ「現場から、」です。チューブで栄養を摂取するなどの医療的ケアの末に14歳で亡くなった少年、生きた証を家族写真として残そうと最後の撮影会が開かれました。
北九州市の石崎慶太さん、今年4月、腎不全のため、14歳の若さでこの世を去りました。
慶太さんの母 石崎綾さん
「すごい活発な子で妹思い」
4歳のころに食中毒になったことをきっかけに口から栄養を取れなくなり、入院生活を余儀なくされます。
帯状疱疹や肺炎など様々な症状で度々状態が悪化しながらも、家族や医療スタッフに支えられ、命の危機を何度も乗り越えてきました。ところが、今年の3月…
慶太さんの母 石崎綾さん
「(医師から)『治療方法がないから、慶ちゃん家に連れて帰ってもいいよ』と言われて。今回も乗り越えられると思ったけどだめで」
実は、この3年間は新型コロナの影響で面会すらままなりませんでした。
慶太さんの母 石崎綾さん
「状態がかなり悪かったので、最後に写真撮りたかった。生きてる間に形として残したくて」
石崎さんが、病院のスタッフを通じて撮影を依頼したのが、北九州市を拠点に活動するボランティア団体「muikku」です。代表の上原藍さんは、事前に石崎さんからお願いされたある一言が印象的だったと話します。
muikku 上原藍さん
「どんな写真が撮りたいと聞いて、『抱っこして撮りたい』っておっしゃって、これを私たちが叶えることができれば、少しはお母さんと慶ちゃんの気持ちに寄り添えるのかなと」
石崎さん、久しぶりに慶太さんに触れることができました。長年、一緒に過ごしてきた病院のスタッフたちも、慶太さんを笑顔で囲みます。人工呼吸器を外して慶太さんを抱っこする願いも叶いました。
慶太さんの母 石崎綾さん
「それまで目を閉じていたけど、抱っこした瞬間、片目だけ開いた。私の方を見ていて、めっちゃうれしくて、なかなか目を開けてくれなかったから」
3時間で撮影された写真は、およそ400枚。
慶太さんが息を引き取ったのは、この撮影会からわずか4日後のことでした。
慶太さんの母 石崎綾さん
「写真に残せて良かった。慶太が頑張った証になった」
様々な人たちの協力によって実現した撮影会。慶太さんが懸命に生きた証は、人々の胸に生き続けます。
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