「沖縄だけこんなに差ってなんで?」全国との賃金格差

看護師Aさん
「給料が違うんですよ、本土と。ざっと計算したら100万くらい違うんですよ。年収は。同じ仕事をしてて沖縄だけこんなに差ってなんで?みたいな。日勤だけしてたら基本給が20万ちょいなんですけど、そこから税金とか引かれて、結局16万、17万しかもらえなくて」

診療報酬は全国で一律であるにも関わらず、沖縄と全国とでは看護師の賃金に格差が生じています。

看護師の基本給の平均は、初任給で全国平均が20万円であるのに対し、沖縄では18万円と2万円の差があり、経験年数が上がっても、その差が縮まることはありません。

女性がおよそ9割を占める看護師。過酷な労働環境は割に合わないと、出産や子育てを機に仕事を離れる人が多いのが現状。

看護師Aさん
「働いてる力量と賃金が合わないから、みんな疲れるし、ずっとやっていこうと思わない」

看護師Bさん
「何のために働いてるか分からず人形のように動いてたというか。人を助けたいみたいなそういう感じがなくなってきてる。もうみんな私を助けてみたいな感じに」

看護師たちをここまで疲弊させる人手不足と、その根幹にある県外との賃金格差の問題。沖縄の看護師の労働実態を調査し続ける医労連の職員は県内の看護師の置かれた苦しい状況に長年向き合ってきました。

県医労連 井樋口美香子書記長
「一言で言えば看護師が疲弊して疲れているところに、今このコロナが被さってきてというところですね。看護師の養成学校とかも毎年ちゃんと希望者はいて卒業していくんですけど、養成した数の分だけ一年に辞めていくっていう現状がずっと続いているんですね」

離職する看護師のほとんどが勤務歴5年から10年未満の層に集中しています。

県医労連 山田義勝書記次長
「入院していた人が夜勤の看護師さんの目が死んでいるっていう、それくらい今ぎゅううぎゅうに職員が疲れ切っている状況なので、今看護師を増やさないともっと医療現場は大変になるんだと」