「あー美しい!神々しい!! ありがとございました」
「なんか触れないです。神々しくて…」

ボディと鍵盤の修復はほぼ終わっており、永桶さんとも交流のあるピアニスト・川村祥子さんが弾いてみることに…


【ピアニスト・川村祥子さん】
「重くて、現代的に弾く感じにはまだ対応が難しいかもしれない。壊しちゃったと勘違いされる。でも、あの時代のもので、今これだけ弾けるっていうのはすごいですね」


幻のピアノは復活まであと一歩、音色の調整を残すのみだということです。

【エラールグランドピアノ修理担当 柿澤輝昌さん】
「エラールが今のピアノの基礎を作ったと思うので、このピアノが源流だと思います。普通に調律をやっていたら見ることもないものを、ましてや触れるってのは本当にありがいたいなって思いますね」


復活に奔走した永桶さんは、初めてあのピアノを“見た時の衝撃”が今でも忘れられないと話します。

【オペラ歌手・永桶康子さん】
「わらの小屋の中からエリザベス女王が出てきたような、そんなスターのような神々しさを感じたんですよね。周りの人にもぜひ聞いてもらいたいし、モノづくりとしてもこの“ピアノを再生させたい”というこの二つの思いがあって…」

復活させた『幻のピアノ』は、図書館などが入る三条市内の複合施設『まちやま』に置かれ、音の最終調整を行った後に一般公開される予定です。

【オペラ歌手・永桶康子さん】
「とにかく地域に溶け込んで、多くの人が関わって、多くの人に愛されるピアノを目指していきたいと思います」