海外在住をかたる男女から「夫の遺産を日本の慈善団体に送りたい」「あなたのために品物を送りたい」などと持ちかけられ、富山県の50代の女性が手数料の名目で合計554万円をだまし取られる“国際ロマンス詐欺”の被害にあっていたことがわかりました。

“国際ロマンス詐欺”の被害にあっていたのは、富山県西部に住む50代の女性です。

警察によりますと、女性は去年11月、SNSで知り合った海外在住の女性をかたる人物に好意を持ち、その人物から「夫の遺産を日本の慈善団体に送りたい」「送料や税関手続きの手数料を支払う必要がある」などのメッセージを受け取りました。そして12月、複数回にわたり指定された個人口座に合計324万5657円を振り込んだということです。

また、女性は12月上旬にも、SNSで知り合った外国人男性をかたる人物に好意を持ち、相手から「あなたのために品物を送りたい」「荷物の受け取りや税関手続きの手数料を払う必要がある」などのメッセージを受け、複数回にわたり指定された個人口座に合計137万630円を振り込んだということです。

このほかにも、女性は海外在住の女性をかたる人物に好意を持ち、相手から「夫の遺産を海外の銀行口座経由で日本の孤児院寄付したい」「口座開設の手数料を支払う必要がある」などのメッセ―ジを受け、指定された口座に83万円を振り込んでいます。

その後、女性は外国人男性をかたる人物と連絡がとれなくなったことを不審に思い、警察に被害届を提出、事件が発覚しました。

警察は、医師やパイロットなどの外国人や、海外在住者を装いSNSを通じて近づき、恋愛感情や親近感を抱かせて現金をだまし取る「国際ロマンス詐欺」の手口が急増しているとしています。

そのうえで、SNS等だけでやりとりをしている相手の話を安易に信じないのはもちろん、個人名義の口座には入金しないようにしてほしいとしています。

また、少しでも不審に感じたら、入金する前に警察に相談してほしいと話しています。