子どもたちの思いが実を結ぶ快挙です。おととし閉校した福島県浪江町の旧津島小学校の児童が制作した「ふるさとなみえ博物館」が日本展示学会の奨励賞を受賞しました。
「ふるさとなみえ博物館」は、浪江町の旧津島小学校の児童が、おととし、避難先の二本松市の校舎に作った博物館です。
原発事故で町を離れた児童たちが、ふるさとについて学んだ成果や制作物をまとめて展示したもので、最後の卒業生となった須藤嘉人さんが館長を務めました。
展示はその後、関西地方や新潟を巡回し、各地で評価されていました。そして6月、日本展示学会賞の選考会が開かれ、「ふるさとなみえ博物館」が、全国の優れた博物館の展示に贈られる奨励賞に選ばれました。
受賞の理由として、「災害が年齢を問わず一人一人の歴史であることを突きつけ、鑑賞者に強烈な問題意識の発揚と行動変化を促した」と評価しました。
受賞にあたり、館長の須藤さんは「賞を与えられることにびっくりしました」「僕を支えてきてくれた人の頑張りにより、賞をもらえることになりました。ありがとうございます」とコメントしています。
