「今こそ法制度のあり方を考えてほしい」

小川彩佳キャスター:
映像開示を求める遺族側と、保安上の問題で開示しないという入管側の意見が、平行線でずっと続いていますよね。

小説家 真山 仁氏:
なんでこんなことが起きるんだろうと思います。法整備と制度がきっちりしてるかどうかという点ですが、日本の法律は、具体性がない。何かあった場合は、現場で考えてってやるんです。
例えば、どういう場合にはカメラの映像を全部見せて良いのか、どういう場合には死亡の2日前からしか開示しないなどの具体性がない。法律は、具体的なことまで踏み込んであげないと裁判所が判断できない。
裁判所は、法律に照らし合わせて、それが違法なのかそうではないかというのを見るんです。ところが裁判所にそういう具体性がなく、入管側に決めなさいって言ってるという問題があるんです。だから今回の事件のようなことが起きたときに、日本の情報公開法が不備であるという点に、もっと目を向けていかないといけない。
一つの悲劇に、みんなが感情的に激闘するだけではなくて、このような悲劇をもう起こさないために、なぜこんなことが起きたのかということを考えると、日本の法律があまりにもいい加減すぎる。
さらに、何かあったときにしか変えることができないのであれば、まさに今が何かあったときなんです。亡くなった方はもう蘇ってこないですけど、ウィシュマさんのこの悲劇に対して、我々が少しでも報いる一つの方法としては、やはり法制度のあり方を考えてほしいとすごく思います。

小川キャスター:
これを機に開示のための客観的なルールを決めると。

小説家 真山氏:
情報公開法の問題を提起すると、具体性がないと大体議論にならないんです。だけど今は具体的な話があるわけですよね。だから是非そこは深く広くやってほしいと思います。