牛の繁殖タイミング・病気などをICTで把握
【住】行政は、何か支援や検討していることはありますか?
【平】県の農林部が推進していることがいくつかあります。
畜産に関しては、人が見逃すこともあった牛の繁殖行動や出産について、ICT(情報通信技術)を利用した管理を推進しています。


雲仙市千々和町で、肉用牛の繁殖に取り組む荒木大和さんは、県の支援を受け、昨年度から『ファームノート』という“ICT技術”を導入しました。

繁殖農家 荒木大和さん:
「耳の後ろについてるのがセンサーで、このセンサーから(牛の)活動量の情報がファームノートに電波で飛んで、その情報がタブレットや携帯で見られるようになっています」


牛の繁殖農家においては『子牛の生産頭数を増やす』ことが。“所得向上”に大きく影響します。
そのため、“牛の繁殖タイミング” を適切に把握することが重要です。
しかし、見逃すこともあるため、荒木さんは飼育する80頭にセンサーを付け、その状況を把握することにしました。

導入からおよそ一年、荒木さんは、牛の行動や病気を把握できるようになり『生産性の向上』が図れたほか『出産時の事故』も防ぐことが出来ました。

繁殖農家 荒木大和さん:
「“逆子”の牛が生まれたんですけど、その時もファームノートからのセンサーが分娩を検知して、急いで行ったら逆子やったけんが、急いで引っ張ったりして(無事出産できた)。一つの命が助かるだけでもかなり、いいことだと思います」
【住】驚きました。このセンサーは県内どれだけの方が利用しているのですか?
【平】県内およそ2,000戸の繁殖農家のうち、66戸が利用しています。