農業就業人口は減少を続けており、高齢化が大きく進むことが予測されています。農業は “人手に頼る作業”や、熟練者でなければできない作業が多く、省力・自動化による生産者の負担軽減、技術やノウハウの継承などが課題となっています。
こうしたなかで生産を維持し、生産者の所得を確保していくためのカギがAI・ICTを活用した『スマート農業』と言われています。
長崎の暮らしや経済を わかりやすく解説するウイークリーオピニオン。
平家達史NBC論説委員(以下【平】)とお伝えします
今回のテーマは── 長崎のスマート農業『最前線』
【平】長崎の農産物といえば、いちごやじゃがいも、びわ、お茶、和牛など、全国的にも評価が高いものがあります。
これらを生産するにあたって、今『スマート農業』がキーワードとなっています。
“農薬散布時間が3分の1に” ドローンで効率化・無人化
【平】住吉さんは、『スマート農業』と聞いてイメージするものはありますか?【住吉 光アナ 以下住】ビワ農家が導入しているということで取材した『ドローン』を思い浮かべます。“農薬の散布”でドローンを使っていました。

【平】そうですね。長崎県が把握しているだけでも64台のドローンが県内で利用されています。
農水省によりますと、平地の場合、一般的な散布機を利用するよりもドローンを利用した方が、“作業時間は3分の1”で済むという実績も報告されているということです。平地での効果がこれだけあれば、斜面地で利用できるとさらに効果があると思われます。

これは、自動化・無人化といった方法で、人手をかからなくする分野の『スマート農業』ですね。