去年5月、北海道帯広市で、かつて同僚だった女性教諭を殺害した罪などに問われている36歳の元高校教諭の男の初公判で、元高校教諭は「やったことについては間違いありません。ですが、相手の同意があったと認識しています」と同意殺人を主張しました。

 片桐朱璃(しゅり)被告36歳は、帯広市の高校教諭だった去年5月、市内の商業施設の駐車場の車内で、オホーツク地方の高校で同僚だった北見市の女性教諭、宮田麻子さん(当時47歳)の首をシートベルトで締めて殺害し、遺体を市内の雑木林に埋めた殺人と死体遺棄の罪に問われています。

 11日の初公判の罪状認否で、片桐被告は「やったことについては、間違いありません。ですが、相手の同意があったと認識しています」と同意殺人だったと主張しました。

殺害された宮田麻子さん

 これに対し検察は「宮田さんは、自分と一緒に死ぬことを前提に承諾したが、被告人は死ぬつもりがないのに、あるように装って殺害した」と指摘。

 一方、弁護士は「被告人は(宮田さんが)同意していると思い、殺害に及んだので、同意殺人が成立。犯行に追い込まれたのは、被害者の言動にある」として、情状酌量を求めました。

宮田さんの遺体が埋められていた帯広市の雑木林

 2人は、それぞれ妻、夫、子どももいましたが、交際関係とされ、逮捕後の取り調べに対して片桐被告は「別れ話でもめた。宮田さんとの関係に疲れ、首にシートベルトを巻き、絞めて殺した」などと話していました。