61人いる部員の中で、大会でベンチに入れるのはわずか20人。

その椅子を勝ち取るために、厳しい練習に励んできましたが、背番号の発表を前に自ら裏方に回りました。

■舎川健太さん
「最後はプレーして活躍することが(親への)恩返しだと思っていたんですけど、それができなくて、話すときには悔しかったし苦しかったです。メンバーに託しているので、もやもやな気持ちはないです」

もう1人のサポート役、持沢康太(もちざわこうた)さん。

中学時代に所属した強豪チームの仲間3人とともに、長野日大の野球部へ。

選手として活躍することを目標に練習に打ち込んできましたが、大会前にサポート役に回りました。


■持沢康太さん
「何度かチャンスを与えてもらって試合にも出してもらったんですけど、自分的に結果が出せず、裏方に回ってチームをサポートする方が、チームのためになるかなと思ってそうしました」                                       

今は下級生への指導係も担っています。

■持沢康太さん
「人前に立つのも避けてきた方なんですけど、1年生の上に立ったり、指導する立場になって、すごくやりがいを感じているので、将来に生かせたらいいかなと思います」

悔しい思いも経験しました。

それでも、高校生活最後の夏、貫くのは「チームに貢献したい」という強い姿勢です。


■松橋将之監督                                       
「日ごろから野球の試合に出て活躍するだけがチームの戦力じゃないという話は常にしてきていたので(メンバーに)入りたくても入れない子が一生懸命やっている姿を見て、(チームが)高校野球らしい姿勢になってくれたかなと思う」

2人とも厳しい練習を共に乗り越えてきたからこそ、仲間も厚い信頼を寄せています。


■青木悠斗(あおき・ゆうと)主将                       
「真剣な試合の一球のような球を投げてくれるのですごく練習になっています。仲間のためにという気持ちが強いのでありがたい存在です」

仲が良く、明るい3年生を中心に、チーム一丸で最後の夏を戦います。


■舎川健太さん
「練習はきつかったんですけど最高の仲間と出会えて良かったです」                     ■持沢康太さん                  
「長野県で1番長く野球ができる夏にしたい」

迎えた、9日の初戦。