12日からタイ・バンコクで行われるアジア選手権へ向けた出国を前に、陸上の女子100mハードル日本代表の寺田明日香選手(ジャパンクリエイト)が10日、羽田空港で取材に応じた。

09年以来14年ぶりのアジア選手権出場となる寺田は「色々な経験をしてきて、環境的な余裕はすごく出ていて、楽しみな部分が大きい。前回は2番だったので、今回は優勝目指して頑張っていきたい」と意気込みを語った。

8月にハンガリー・ブダペストで行われる世界陸上へは、参加標準記録12秒78突破で内定となる寺田。「ブダペストには行くつもりでいる。パリ五輪の標準記録(12秒77)以上で走れるように調整していきたい」と、自己ベスト及び日本記録(12秒84)更新に向けて気合は十分だ。

今回は応援のため現地に夫・峻一さんと長女・果緒ちゃんが先入りしており、“ママさんハードラー”寺田にとって心強い環境で、世界陸上に向けた弾みとなるレースとなるか注目だ。

アジア選手権に向けては、前日にも男子100m走の坂井隆一郎(25、大阪ガス)や、女子走幅跳の秦澄美鈴(27、シバタ工業)らが出発している。

女子100mハードル予選は、日本時間13日午前11時50分に行われる。

■寺田 明日香(てらだ・あすか)
1990年1月14日生。札幌市出身。ジャパンクリエイト所属。小学校4年生から陸上競技を始める。高校1年から本格的に100mハードルを始め、2005~2007年のインターハイで3連覇。2013年に現役を引退。結婚・大学進学・出産を経て、2016年夏に7人制ラグビーに競技転向する形で現役復帰。2018年12月にラグビー選手としての引退と陸上競技への復帰を表明。19年世界陸上、21年東京五輪に出場。今年5月、自己ベストとなる12秒86(日本歴代2位)を記録。