体験の“有料化”3人に1人が「体験ゼロ」
久保田編集長:
非認知能力に繋がる体験が、より重要な社会になってきているのですが、実はこの体験ができるかどうかが特権化している現状があるといいます。それが7月4日に民間の団体が発表したデータで、学校外の体験がない子どもの割合(直近1年間)を示したものなのですが、世帯収入が大きく影響しているというのです。
データを見てみますと、世帯収入300万円未満の家庭では、約3人に1人の子どもが学校以外の体験がゼロだということです。この背景にあるのが体験の「有料化」だということです。
昔は自治会のお楽しみ会があったり、お祭りがあったりと、無料で参加できる体験って結構あったかと思うのですが、実はそれが少なくなって体験するためにサービス化、お金を払うということが増えてきているということです。物価高もあるからなかなか手が出ないというところも多いと思います。

小川キャスター:
確かに有料化されてる体験が、どんどん高額になっているという感覚もあります。
データサイエンティスト 宮田さん:
その通りですね。モノの時代からコトの時代になって、そこにビジネスを回すようなサービスもいっぱい出てきているので、ここがまた拍車をかけている部分もあるかなと思いますね。
小川キャスター:
どういったことが大事になってくるんですかね。
久保田編集長:
学校も大変だし、地域の繋がりも希薄化しているし、なかなかこの体験を無料で提供するというのは難しくなっているのですが、まずは体験がどれだけ大切かということを再認識いただきまして、例えばおうちで時間をかけて体験をさせてあげようということも一つだと思いますし、地域や周りのサポートをどんどん進めるというのも重要かもしれませんね。
小川キャスター:
地域の力というのも大切になってきますよね。
データサイエンティスト 宮田さん:
教育課程のバランスを見直して体験型のプログラムを厚くするということ。あるいはNPOと地域の協力を得て、多様な機会を創出して子どもたちが多様な体験をして、未来を開いていく社会っていうのが作れるといいなというふうに思います。














