7月8日に安倍元総理の銃撃事件から1年を迎えます。事件以降、政治家の関係や、献金の問題などが取り沙汰されるようになった旧統一教会。政府の「解散命令請求」はどうなったのでしょうか?
旧統一教会の内部映像 幹部「報道はできるだけ見ないで祈祷したほうがいい」
7月2日、旧統一教会のある教会でおこなわれた礼拝の映像を関係者から入手しました。

旧統一教会 幹部
「今週土曜日は去年7月8日の事件以後、ちょうど1年になります。1年前後にして、またマスコミがいろいろ特集組んで報道すると思いますけども、できるだけ見ないで祈祷したほうがいいかなと思っています。大変な嵐の中でもみなさまよく生き残ったなと思っています」
事件から1年を前に、マスコミに対し警戒感を示した教団幹部。
元2世信者は、教団に対する批判を目にしていない信者は、教団が今置かれている状況を知らないと話します。

元2世信者
「特に統一教会に対して批判的な報道というのは、サタンが操っている報道ということで、もう私達は解散させられることはないと。ほとんどの人が信じてると思います」
政府は解散命令請求を視野に教団に対し、質問権の行使をこれまでに6回しています。
元信者「内部分裂が始まっている」教団トップの発言に波紋
こうした中、6月28日、韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁が日本人幹部ら1200人を集め、こう語りました。

旧統一教会 韓鶴子総裁「私を“独生女”(救世主)だと理解できないその罪は許さないと言ったのに、その道に向かっている日本の政治はどうなると思う」
信者「滅びます」
旧統一教会 韓鶴子総裁「滅びるしかないわよね」
信者「はい」

旧統一教会 韓鶴子総裁「正々堂々と声を大にして、政治家たち、岸田(総理)をここに呼びつけて教育を受けさせなさい。分かってるわね」
信者「はい」
韓氏の指示に、力強く返事をする幹部たち・・・。
しかし、別の元信者は、教団内で分裂が起き始めていると明かします。

元信者
「教会の中でも表立っては言えませんけれども、やはり(韓氏に対し)『これはもういい加減にしてほしい』という声はあるし、私より先輩(信者)たちの中でも、『あれは一体なんだったんだろう』という声が非常に上がってきてるんですね、実際に」
教団が危機に陥っている中で、日本を非難し続ける韓氏のことを快く思っていない信者も増えてきているというのです。
一方、元2世信者は、教団の体質は事件前と変わっておらず、多額の献金を防ぐためにも解散命令請求が必要だと強調しました。

元2世信者
「上層部・幹部、特にお金をどこかで儲けている人たちと、その下の信者たちは別で見ないといけないと思います。個人の権利として誰を崇拝しても、そこは誰にも迷惑をかけなければ自由ではあるので。そこをしっかりと切り分けた上で宗教法人の剥奪・解散というのは、もう絶対に必要なスタートラインだと思います」
こうした中、教団への対応をめぐって戸惑いも・・・