第4種踏切で妻をなくした家族…現場は「過去に複数回事故も対策されず放置」
(娘)「ママ。ここにママがいるの?」
(福崎さん)「ここによ。おてて合わせてください」
佐賀県に住む福崎大智さん(32)。2018年、妻の美紀さんを踏切の事故で亡くした。生後11か月だった娘を車で保育園に迎えに行く途中だったという。
事故が起きたのは、ここでも第4種踏切だった。農繁期だった当時、農業用の車が止まっていた道を避け、普段は通らない踏切を通り事故にあったという。車は踏切から50m以上飛ばされた。
美紀さんの命日だったこの日、初めて娘を連れて事故現場を訪れていた。
(福崎さん)「(ママはここで)ひかれちゃった」
(娘)「なんか、意味わかんない」
(福崎さん)「そうね、いつかわかる」
(福崎大智さん)
「車があそこの高架の緑色のところに吹っ飛んでいる状態で、残骸とかがあそこにばーって転がっていて。あのガードレールのところに救急車が止まっていて、そこに走っていったら、心臓マッサージされていた状態」
事故の後にフェンスが設置されて、現在は封鎖された踏切。実は過去にも複数回この踏切で事故が起きていたが、対策が取られないまま放置されていた。福崎さんは「最初の事故の後に踏切が封鎖されていれば美紀さんは命を落とさずに済んだのではないか」と話す。
(福崎大智さん)
「初めての事故で通れなくしましょう、ならまだわかりますけど、過去に何件も事故があって、それをほったらかしにしていて。返してほしいです、本当に。会わせてあげたいですけどね、この子に一番」