「防災を学ぶのは怖かったけど みんなが笑顔に」地区全体で防災意識を高め未来へ進む

小屋浦地区に住む人たちは、さまざまな活動を通して防災に対する知識を深めています。小屋浦小学校の児童たちは、2022年、大人も子どもも楽しく学べるようにと、オリジナルの「防災かるた」をつくりました。

絵札を取った小学生
「ふくそうは じょうぶなものを きていこう」

かるたをつくった小学生たち
「地域の人と仲を深めることもできるし、楽しく勉強できるので、いいかるたができたと思う」
「防災のことを勉強するのは怖かったけど、みんなが笑顔になっているからやってよかった」

保護者
「大雨のときは当たり前のように垂直避難をするようにしている」

防災士
「雨がやんだときがあったので、すぐに撮りに行って、砂防堰堤の様子をみんなに伝えられたらいいなと。見た感じ、土砂が崩れているとか、そういう感じではなかった」

母と姉を亡くした政本治さんは、ことし、自宅周辺の町内会長になりました。

政本治 さん
「生まれてずっと小屋浦にいるわけだからね、何かせにゃあいかんなとは思っています。まずは自分の安全でしょうけど、周りの年配の方の誘導などをせにゃあいけんなと思いますよね」

小屋浦には、被災前、1800人ほどが住んでいましたが、この5年で1500人ほどまで減少しています。坂町は、街の利便性を高めて住む人を増やそうと、町有住宅がある土地に商業施設や医療施設を誘致する可能性について調査しています。

政本治 さん
「みんなが集まれるような街だといいね。人が来られるような。若い子が増えて、お年寄りに優しい街がいいですね」

災害で、思い出深い実家と、母と姉の2人を失った政本さん。小屋浦が、災害に強く、絆で固く結ばれた街でいられるよう、願っています。

政本治 さん
「こんなにみんなの力で小屋浦の街もきれいになって、よくなっていきよるってことを見守っとってくださいということですね」

豪雨から5年…。未来へと、歩みは進んでいます。