記録的な大雨で、山口県下関市豊北町の一部では浄水場に濁った水が流れ込み、使えなくなりました。

飲用水供給の再開のめどはたっていません。
6月30日からの大雨で使用できなくなった下関市豊北町の浄水場では、復旧作業が続けられています。
7月1日から断水し、4日から配水が再開されたものの、安全性が確認できていないことから、飲むことはできません。
下関市では、応急給水をしていますが、多くの影響が出ています。
豊北病院では、市の給水を利用しながら、しのいでいます。

豊北病院・伊藤実喜院長
「入院患者さん約30人ぐらいおられるんですけれども、やっぱり抵抗力も弱いし、すぐ感染するし、こんな暑い日なんかは脱水を起こすし、やっぱりこう水分管理というのはとても大事なんですよね。で、今回水害でちょっと断水になってしまったので、えーとたまたまあの給水車が病院の前に来ていただいているので、非常に助かっております」
患者は、給水タンクの水を使っています。
高齢者が多く、手を洗ったり歯を磨いたりするときに間違えて使わないよう、水道の蛇口には「使用禁止」の紙が貼られていました。
豊北病院・植村明美看護部長
「このコップ、個人個別でご本人様の使わせていただいてたんですが、消毒とかすすぎの方が不十分になってしまうので、今はこのプラスチックのコップで対応させていただいています」

部坂有香
「こちらの病院では、断水している今、食事を提供する際には、茶碗とスプーンを使い捨ての容器にしています」
普段は洗って繰り返し使う食器なども極力、洗い物をしなくてすむようにしているそうです。

病院の駐車場には、応急給水所が設置され、飲用水を求めて地域の人が訪れています。

給水を受け取りに来た女性
「飲料水としては使えないのはちょっとですけど、でもお風呂とかはもう使えるので、はい、大丈夫です」

人気の観光スポット、角島大橋近くのホテルです。
今回の断水で、客室にペットボトルの水を用意しています。節水の観点から、飲用水の供給が再開されるまでは、日帰り入浴を中止しています。
ホテル西長門リゾート・庄司隆治総支配人
「コロナがやっと収束して、一応反転攻勢で4月5月なんとかしのいだんですが、ここに来てシーズン前にこういう形になってしまったので、ちょっと気勢をそがれてしまったかなというふうには思っています」

下関市によると、7月5日午後5時現在で飲用水供給の再開のめどは立っておらず、一刻も早い復旧が待たれています。














