大阪府富田林市の幼稚園に子どもを通わせる保護者たちが、「市立幼稚園の統廃合」について猛反発しています。
『それはないでしょ』市からの“突然の廃園通知”に驚きと怒り
大阪府富田林市に住む佐藤さん(34)。5人家族で、5歳の長女は近くの富田林市立の幼稚園に通っていて、2歳の次女も来年入園を控えています。しかし、1か月ほど前に市が示した“ある方針”にいま頭を抱えています。
(佐藤さん)
「これが6月の広報に載った内容ですね。市長の所信表明があって、お知らせがあって、その次です」
自宅に届いた広報誌に書かれていたのは「市立幼稚園の再配置」の素案について。少子化で市全体の園児の数が少なくなっていることなどから、市立幼稚園などの統廃合を進めたいというものです。
佐藤さんの娘が通う幼稚園も廃園の対象で、“突然の廃園通知”に驚きを隠せません。
(佐藤さんの夫)
「僕なんかもともとこんなのに目を通すタイプじゃないので余計ですね。話を聞いたから初めて見て『えっ?』ってなったので」
(佐藤さん)
「はい決まりました、納得してください、ご迷惑おかけします、我慢してください…それってないでしょっていうのが始まりですね。みんな怒っている」
市は2026年度から、現在13園ある(うち3園は休園中)市立幼稚園について、東西南北それぞれ1つずつの4園にすると計画していて、この統廃合で年間約9000万円が削減できるとしています。
佐藤さんの住む北部地域では、娘を含めて45人が通う「喜志幼稚園」などが園児数18人の「新堂幼稚園」に統合される計画です。
いまは歩いて5分ほどの喜志幼稚園に通っている佐藤さんですが、2kmほど離れた新堂幼稚園までは車で10分ほどかかります。さらに、2026年度に統合するという計画だと、来年度に入園する佐藤さんの次女は年長の1年だけ転園しなければならないというのです。
(佐藤さん)
「統廃合前の最後のクラスの子が卒園するまで見届けるくらいの心持ちがあってもいいんじゃないかと私たちは思うんですけど」