■若いから大丈夫、体力あるから大丈夫は間違い

ーーコロナ後遺症になる人の傾向はわかってきているんですか?
コロナが軽症でも、無症状でも、後遺症はきついことがあることが、いろんな論文で証明されています。最初の症状の強さと、実際の後遺症の重さは別もので、全くリンクはしていません。イギリスの51万人のデータによると、最初の症状が軽い方が倦怠感を伴う後遺症が出やすいという結果も出ています。
ーーつまり比較的症状が軽いとされる若い世代でも、後遺症は重症化の危険があるということですか?
若い患者の方は多いです。当院の患者さんでも、2、30代が多くいます。そしてかなりの確率で寝たきり状態に追い込まれ、仕事を失うという現実があります。若いから大丈夫なんてことは一切ないということが言えます。
また、体力があったら大丈夫っていう間違った認識をされてる方もいらっしゃるかもしれません。男子高校生で全国大会に出るような選手が、後遺症で選手生命の危機に瀕することもありました。体力があったら大丈夫ということもないです。

ーー男女で差はありますか?
世界的にどこのデータを見ても、女性の方が男性の1.5倍ぐらい多く後遺症を患っています。コロナ後遺症の原因の一つは、自己免疫です。もともと自己免疫の病気は女性に多いということが言われています。例えば関節リウマチは有名だと思うんですけど、あれも自己免疫の病気で女性が多いです。そのことから、コロナ後遺症も女性が多いのではないかと指摘されています。
