東京都は5月26日、“コロナ後遺症”に関する相談を分析し、オミクロン株感染者はデルタ株以前の感染者より高い割合で“倦怠感”の後遺症を訴えているという調査結果を公表した。

“倦怠感”ときくと、風邪によくある症状の一つでしかないと感じられるかもしれない。しかし、コロナ後遺症の専門外来を運営し、約4000人の後遺症患者を診察してきたヒラハタクリニック平畑光一院長は「症状は言葉のイメージとかなり違う」と警鐘を鳴らす。コロナ後遺症がもたらす壮絶な“倦怠感”の現実を聞いた。

■「トイレに行けずおしめ」“倦怠感”では言い表せない症状

ーーコロナ後遺症の症状というとどのようなものがあるんでしょうか?

論文によると、205の症状があるとの指摘もあります。ありとあらゆる症状が出る可能性がありますが、その中で特に多いのが「倦怠感」です。倦怠感って聞くと軽く感じてしまうかもしれません。インフルエンザの後、ちょっとだるかったり、そういうことが倦怠感だろうと思われるかもしれませんが、そんな生易しいものではないです。

ーーどんな症状なのですか?

例えばドライヤーを持っている手が維持できない。歯ブラシで歯を磨くのは重労働で、何回かに分けないと無理。20代、30代の若い体力がある方でもですね、トイレまで歩くことができなくておしめをして、お母さんにおしりを拭いてもらうという患者さんもいます。あるお母さんは、本当は私が介護されたいのにって嘆きながら娘さんのお尻を拭いていると話していました。それがコロナ後遺症の現実です。

倦怠感という言葉がちょっと軽すぎるという問題はあるんですが、他にいい言葉がないので、倦怠感と一応表現しているだけなんです。

■「歯磨きが重労働」「道端で寝たい」壮絶な“倦怠感”

ヒラハタクリニックの待合室 人が途切れることがない

実際にヒラハタクリニックで診察を待つ患者の方たちに話を聞いてみると、後遺症の“倦怠感”がもたらす苦悩が次々に語られた。

患者の方たち:
「道端で寝ちゃいたいくらいの倦怠感です」
「茶碗が持てないから味噌汁はストローで飲んでいます」
「全身を革のベルトでぐるぐる巻きにされていて、ギュウギュウ締め付けられてるような感覚です」

生活に大きく影響を与えるコロナ後遺症の重い“倦怠感”。いったい何が起きているというのだろうか?