トラブル相次ぐマイナンバー「メリットない」5割

喜入キャスター:
医療現場においてマイナンバーカードに紐づけされる情報というのは命に関わる情報で、一つでもミスがあってはならないと現場の方は話しています。ただ、それに対する信頼が揺らいでいて、トラブルが相次いでいます。

年金は他人の年金記録が閲覧できる状態に、公金受け取り口座は本人ではなく家族名義の口座が紐づけされていたというケースが約13万件。マイナポイントについても、他人に付与されたケースが173件。戸籍証明書は、コンビニで他人の証明書が交付されるといったケースもありました。

さらに21日、静岡県ではマイナンバーカードに他人の障害者手帳の情報が紐づけされていたケースが62件ありました。

小川キャスター:
こうした問題が相次いでいる中で、マイナ保険証を巡ってもトラブルがあったわけですけれども、そうした中でこんな調査結果も明らかとなっています。

マイナ保険証利用者(厚生労働省2023年5月インターネット調査)
メリット特になし ▼56.5%
少なくとも1つ以上のメリットを実感 ▼40%強

マイナ保険証を使ったことがある方の5割以上がメリットは特にないと感じていることが、21日発表された厚労省の調査でわかりました。

マイナカードを巡る相次ぐトラブルを竹山さんはどうご覧になっていますか?

カンニング竹山さん:
ちょっといろいろ急ぎすぎたのかなっていうのは思いますよね。確かに細かくいろんなことを精査すると、便利になることも多々あると思うんですけど、あまりにもシステムのトラブルが起こり過ぎると、ちょっと急ぎすぎたなというのはあると思います。

小川キャスター:
人為的ミスが多いですよね。

カンニング竹山さん:
ちょっとショックな部分もあって、コロナのアプリもそうですし、今回のマイナンバーも、日本の技術ってそんな駄目なんだと。ソフト開発やシステム開発が優秀だと思っていたけど、ちょっと違うんだと感じるときありますよね。

喜入キャスター:
今後どうしていくのか。岸田総理は21日の会見でこのように話しています。

岸田総理「現行の保険証を来年秋に廃止することを予定していますが、その後、最大1年間猶予期間として、発行済みの保険証を使えることになっている」と改めて述べました。

小川キャスター:
猶予期間を活用していくということですけれども、総理の発言を聞いてどんなふうに感じますか。

カンニング竹山さん:
政府としては今から必死で約1年半の間でやっていくとは思うんだけど…

小川キャスター:
信頼回復をしていくということですね。

カンニング竹山さん:
果たしてそれが、技術的に本当にできるのかというのもありますし。

小川キャスター:
そういった不安も覚えてしまう局面になっていますよね。

カンニング竹山さん:
ちょっと今は本当ですか?っていうのもあります。正直言うと。

小川キャスター:
問題の中には公表が遅れたものもありましたから、そうしたこともないようにしていただきたいですよね。