
(高橋瑞穂さん)
「とりあえず時間内に着けるように頑張ります。25(キロ)は持ちたい」
午前7時過ぎ、仲間たちと一緒に高橋さんがスタートしました。この日は晴れて時折心地よい風も吹きましたが、重い荷物を背負って登ると1合目を過ぎたあたりから全身から汗が噴き出します。
休憩をとりながらゆっくりと歩みを進めます。

高橋さんが本格的に山登りを始めたのは7年前。職場の友人と県内の山に登ったのがきっかけでした。すっかり登山に魅了され、登山者の支えになりたいと毎年この大会に参加しています。


(高橋さん)
「1年の3分の1くらい山に行っています。(歩荷)は小屋のため。やっぱ楽しい」
午後1時前に八合目避難小屋に到着。拍手で迎えられる高橋さん。見事優勝しました。

登山を楽しむ誰かのために重い荷物を背負って登山をする。こうして生まれる連帯感が歩荷の魅力だといいます。
(高橋さん)
「着くことができ良かった。みんなが応援してくれるし、頑張れる。山開きの前に荷揚げは必要だし、楽しみながら荷揚げできるならいい」
そしてもう一つの魅力が岩手山の水を沸かして作ったカップラーメンです。

アウトドアブームや新型コロナの5類移行で7月1日の山開き以降、岩手山には県内外から多くの登山客が訪れることが見込まれます。
雄大な自然を楽しみながら山頂を目指す楽しい登山。安全を支える一つに、この「歩荷」の活動があります。
