たった2分で「史上最悪の渋滞」「760億円の損失」 日本ではどうなる?

さて、皆既日食の時間は先ほども書いた通りたったの2分程度です。それでも経済的な影響は大きかったようです。ニュースでは「アメリカ史上最悪の渋滞」が発生し、日食観測のために生産性が下がり「約760億円の損失」が生じたと報じられました。また、太陽光発電の発電量にも影響を与えたそうで、特に太陽光発電の割合が大きかったカリフォルニア州では事前に様々な対策が練られていたそうです。

2035年には、日本でも皆既日食が見られます。本州で見られるのは1887年以来で、能登半島から長野、前橋、宇都宮、水戸などが皆既帯に入ってきます。日本は2021年時点で既に世界3位の太陽光発電の累積導入量になっていますが、皆既日食が起こる日は一体どんな課題が発生するでしょうか。

最近の世界の潮流である、自然エネルギーの導入や拡大というのは、自然により頼るということです。今後は計算されている日食だけでなく、異常気象など、自然の暴走が原因でインフラに大きな混乱をきたすこともあるかもしれません。エネルギーという点では、太陽光だけでなく風力や地熱、バイオマス発電など、自然エネルギーをバランス良く導入することが必要になるでしょう。また、私たち個人も自然はいつも一緒ではない、太陽でさえいつもそこにいるわけではないということを理解して、備えをしておくことが重要になりそうです。防災を考える時も同じです。今の時期は大雨や台風への備えもよろしくお願いします。