星浩コメンテーター:
▼解散見送りの理由は?
・マイナンバーカードの他人の情報“紐づけ”などのトラブル
・総理の長男・翔太郎氏が“公邸忘年会”で秘書官更迭された
・自民、公明の次の衆院選の候補者調整が難航している

「最も影響が大きかったのは、公明党との関係修復ができなかったこと。さらに(選挙区の)情勢調査も芳しくなかった」

星浩コメンテーター:
自民党は国会の中で(過半数の数を満たす上で)公明党に依存しているということもあるのですが、選挙でお世話になってるというのは非常に大きいんですよね。特に自民党は都市部での足腰が弱くなっていますので、その分を公明党・創価学会が補っているということは決定的な事態なので、この関係では選挙に突入できないという判断だと思いますね。

井上貴博キャスター:
岸田総理の本音としては解散したかったんですか?それとも総理はそもそも解散については明言していなかったので、周りがざわついただけなのでしょうか。

星コメンテーター:
いわゆるサミットの勢いで解散する“サミット解散”っていうのは選択肢の一つとしてあったと思います。ただし、岸田さんの心理からすると本命ではなかったと私は思っています。本命はやっぱり秋以降だと思いますね。

日比麻音子キャスター:
本命ではなかったのであれば、なぜこの会期末ギリギリの中で、ある種引っ張るような形になったのかというのは大変疑問です。

星コメンテーター:
それは重要なポイントだと思います。岸田さんは、本格的に解散権を行使するのは今回初めてですので、どうも解散権を総理大臣が持ってるということをずっと維持して、「解散はやりませんよ」というのを一部の人にささやいたりするというようなことはやってはいけないものだと思ってるみたいなんですね。とにかく解散権はギブアップする直前まで保持するということを、ずっと自分の中で持ち続けたいというところがあって、それがいろんなところに疑心暗鬼を生んで今回の事態を招いたのだと思います。

日比キャスター:
その結果「解散しません」と明言することに繋がったのですね。

星コメンテーター:
歴代の総理によっては早い段階で「今回はやりませんよ」ということを耳打ちする人もいるし、公式に表明する人もいるんですけど、岸田さんはそれをやりませんでした。それがいろんな点で大混乱を生んだというか疑心暗鬼を生んだということが今回の特徴だと思います。