以前はGPSの貸出しもあったが…
外に出て行った時にいち早く見つけられないかそう考えて横本さんの身に着けられるGPSの購入も検討しましたが…。

横本さんの長女:「みなさんそうだと思うですけどサービス使えばデイサービスのお金もいるしお金の負担はかかってくるからプラスこれも(GPS)っていうことになるとちょっとでもというのは父の中にはあったんだと思います」

有料だと聞いて尻込みしてしまったそうです。高岡市では2001年から高齢者の行方不明対策として有料でGPSの貸出しをしてきましたが、今年3月終了したといいます。なぜなのでしょうか?

高岡市高齢介護課 永森真澄係長:「結局GPSはご本人さんがまずGPSを持って出かけることを認知症だからされないですし、ご本人さんにGPSを持っていただくこと自体がなかなか難しかったり、カバンにそっと入れたりすると認知症の方って自分のカバンに違うものが入っていたら何で自分のカバンにこんなものが入っているかってやっぱり気づかれますし。トラブルになることもありますし、あとGPSは充電が必要なのでカバンに入れておいてそっと取り出して充電して戻さないといけないということ。GPSを紛失されたら料金がかかるということもあるのでなかなか普及がしなかったのが現状です」

一方、GPSを使った高齢者の見守りサービスをしている大手警備会社は「全国で多くの利用者に使っていただいているが大きなトラブルはない」としたうえで、GPSの持ち運び方法については利用者によって事情が様々なため、それぞれが使いやすい方法を考えてほしいとしています。

また「GPSが大きく持ちにくい」「雨に濡れると壊れるのでは」という意見には、近年GPSの小型化や防水対策を進めていて、より利用者に使いやすいものになっていると話します。
普及が進まない理由として高岡市でGPSを扱う福祉用具店は「利用者や家族は高齢者が多く、GPSという耳慣れない機械へのハードルが高い。まずは商品自体を認知していただき、行政と連携を取り合って、より身近に使ってもらえるようになれば」と話していました。