「撃ったのはどんな小銃か、入隊間もない隊員でも撃てるのか」
――逮捕されたのは、今年の4月に入隊したばかりの自衛官候補生(18)。自衛官候補生とは、採用された後およそ3ヶ月、基礎的教育訓練を受ける人のことを指す。そして事件当時は、的を自動小銃で撃つ新隊員教育における実弾射撃訓練の途中だったということです。入隊まもない期間で、銃は撃てるようになるのですか。
津田哲也氏: 操作そのものは難しいものではない。(画像:手元にモデルガンを出して説明する津田氏)これはモデルガンで、今回使われたものとは別物ですが、大体こういう形状のものです。5.56ミリ、22口径の弾を自動で発射できる。訓練ではセミオートマチックで引き金を引いたら一発単発で撃てる。切り替えるとフルオートマティックで着脱式の弾倉に20発と30発のものがあるんですが、30発を2、3秒で撃ててしまうという非常に優れた性能です。
性能は優れておりますが、小口径でそれほど反動がないので多少訓練すれば誰でも撃てます。重量は3.5キロ、割と小型軽量で扱いやすい銃です。
――津田さんによると、日本の銃管理は世界最高レベル。訓練後、実弾は回収され、数が合わなければ帰れない、これくらい厳しい管理。今回は屋内訓練場でしたが、訓練中の銃の管理はどういう形になっていたと思われますか?
これは防ぎようがなかったと思うんです。自殺・事故・事件には、不正に持ち出された銃などが使われることが多いんで、その管理は徹底されていると思いますが、訓練中というのは教官がしっかり監視した中で行われておりますから事故等の可能性がない前提でやっていたはずなので、もう想定外の事件だったと思います。