「家でも体中に力が入って動けなくなって」息子を支えてきた父の思い 

トゥレット症の酒井隆成さんを支えてきたのは父、富志也さん(57)ら家族だ。栃木県出身。両親と兄と妹の5人家族。高校卒業までこの家で過ごした。

父の富志也さん
「小学校高学年で(症状が)相当ひどかった。家の中でも体中に力が入って動けなくなって、その辺でバタンと倒れたりとか。小学校高学年で(身長)160ぐらいになっていたかな。抱きかかえてよしよしと抱っこして。落ち着くまでやっていたのは覚えている」

酒井さんは中学卒業までバスケットボールに打ち込んだ。

父の富志也さん
「他校との交流試合で、普段、隆成を全く知らない子たちが集まってくる。そうすると隆成がぎゃーぎゃー騒いでいるし、変な顔しているし、そうすると向こうで笑っていたりするんだよね。指さされて。そうするとこの子が、その子たちの所に行って、『僕はこういう病気なんだよ』と説明しにいく。そういうのを(体育館の)上から見ていた。あれを見るのが辛かった」

「うちの妻は授業中に見るのが辛い。症状を出しているのを見ているのが辛いと言っていましたよ。それは多分、普通のことなのかなと思います。普通という言い方も変だな。そういう人が多いんじゃないかな」

富志也さんが心配するのは、息子の将来。果たして就職活動の行方は…