世の中動かした“性加害問題”「プライバシーや尊厳が守られるような調査だと嬉しい」

ホラン千秋キャスター:
性被害問題は被害を受けた方がどのように事実を捉えているかが大変重要になってくると思います。「それを話したいと思っている人」「きっかけがあれば話したいと思っている人」「もう話したくないし、なかったことにしたいと思っている人」など見解は様々だと思います。その開けたくない扉を無理やりこじ開けることはセカンドレイプに繋がる可能性もあるので、慎重に対応していかなければいけません。一企業として今回の対応はどのような印象を受けましたか?

ハロルド・ジョージ・メイさん:
しっくりこない点が大きく分けて2つあります。一つ目は「再発防止」という言葉の意味です。「再発防止」ということは、もう二度とこういうことが起きないように色々と対策を打つこと。ということは、過去にそういうことがあったと自分たちで認識しているということなんです。過去にそういうことがあったのであれば、それなりの賠償や救済などの話が出てきてもおかしくないのに(出てこない)。

二つ目がこの「第三者委員会」について。会見では“第三者委員会だと受け取ってもいいですよ”とおっしゃっていましたが、誰から依頼されて報酬を得ているのかというとジャニーズ側からなんですよね。ジャニーズ事務所がこの方々を選んで、報酬も多分そこから直接出てるんですよね。本当の「第三者委員会」は、企業に依頼して、その企業が決めた人たちが派遣されます。それが本当の「第三者」であって、どこまで今回はそのニュアンスが伝わっているのか、この2つがちょっとしっくりこない点ですね。

ホランキャスター:
報酬のやり取りなどを考えると利害関係ができているなかで「第三者」として頼むのはどうなのかということですね。

南波キャスター:
この問題は世の中を大きく動かしています。
児童虐待防止法の改正を求め、元ジャニーズjr.のカウアン・オカモトさんや橋田康さんらが約3万9000人分の署名を与野党に提出し国会でも議論になってます。
そして6月12日、岸田総理は「性犯罪防止のための対策強化などについて検討を進めさせる」という発言もしています。
同じく12日、元ジャニーズjr.のカウアン・オカモトさんと橋田康さんは自民党の「虐待等に関する特命委員会」に出席をしたということです。

元ジャニーズjr.橋田康さん
プライバシーや尊厳が守られるような調査だと嬉しいなと思う。僕もここまで踏み込んだ以上、自分が実験体というわけではないが、協力できることがあれば、全力でしたいと思う」と話しました。

日比麻音子キャスター:
勇気を持って声を上げた方々がいるという状況ですので、被害に合った方たちが再び悩んだり、苦しむことがないようにというのが最優先だと思います。

ハロルド・ジョージ・メイさん:
今回、もう一つ非常に大きなポイントが政治的な問題になったこと。国を挙げての問題になりつつある。まだ与野党の駆け引きがあるにせよ、これは消えることはないでしょうね。