今年3月に一部で避難指示が解除された福島県浪江町大堀地区では、3日、町恒例の陶器市が13年ぶりに開かれました。大堀相馬焼の拠点として知られる大堀地区ですが、窯元の数は減少していて、300年以上続く伝統を今後どう残していくか課題となっています。

3日、浪江町大堀地区で開かれた「大せとまつり」。店頭に並ぶのは、300年以上伝わる伝統工芸品・大堀相馬焼です。

町恒例だった陶器市が、原発事故以来13年ぶりに開催されました。

いわき市から来た人「一品ものだと言っていたので(使うのが)楽しみ。」
いわき市から来た人「気に入ったものがあって良かった。」

大堀相馬焼の拠点として知られる大堀地区は、原発事故の影響で帰還困難区域となりましたが、今年3月、一部地域で避難指示が解除されました。

帰還困難区域となった大堀地区・2012年

13年ぶりの開催となったこの日、原発事故後も県内外で活動を続けてきた7つの窯元が集まりました。

3代続く窯元・松永窯の松永和生さんも、その1人です。松永さんは原発事故後、西郷村に新しい工房を開き、その火を守り続けてきました。

ふるさとで開かれた陶器市…松永さんは、懐かしさに満ちあふれていました。

松永和生さん「なんだかな・・・本当にここ(大堀)に住んでいるような錯覚。忘れないでいてくれてありがとうございますという感じ」

松永和生さん