20年ぶりの新たなリーダー誕生となった青森県知事選挙から一夜明け、初当選を果たした宮下宗一郎氏は5日、青森市内で会見を開いた。

以下、質問一問一答の後半部分。


Q.選挙スタイルについて、これまで県内ではあまり見なかった新しいスタイルによって自身が表現したことは?

まさに政治とか選挙って自分たちのことなんだということに尽きると思います。


Q.スタイルを変えることによって人との距離感はどう変化した?

考えてみると、日曜日の夜にスーツ着てる人たちなんて普通いないんだよね。青森県民のなかで。普通いないことをしてきた。普通の日常にないことを選挙がし続けてきた。今まで。それはやっぱり距離を置きますよね。スーツ着てる人たちがずらっと並んで、なんか喋ってるということからはやっぱりちょっと距離を置く。ところがジャンバーを着た人がビール箱の上で何か喋ってるとか、あるいは運動員も同じような楽しげなポロシャツでワイワイやってるとか、何か形がない盛り上がりができているとかっていうところの中には、みんな輪の中に入ってくる。来たくなるというとなんかあれですけれど、輪の中に入ってみたくなるということだと思うんですよ。
どこかの新聞社ですごい戦略や戦術が緻密だっていうふうに書いてくれていたところがあるんですけど、これは全然そうではなくて、その場その場ですごい工夫をしていて。全体はありますよ。こういうふうなコンセプトで県民主体の政治・県民が主役となる選挙・県民主役の県民主体の選挙ということのコンセプトがある。ただ、行った人間が現場でそれぞれが考えてそのコンセプトに最善な方法が何かということを考え続けた選挙。だから、多分この選挙に携わってきた人たちって多分全ての人たちが自分が宮下宗一郎当選させたって思ってくれてる。
投票に行った人すら。街頭演説に行った人すら。これがすごいことだと思うんですよね。多分。自分がすごいんじゃなくて、周りがそういうことをしてくれたことがすごいことだというふうに思います。それが結果に繋がったかな。40万票という結果に繋がったかなと。


Q.具体的な現場の工夫というのは

きのうの例えば当選セレモニーでも「ああいうふうに万歳しよう」って決めたのは1時間前で。みんなも見ていたかもしれないですけれども。みんながいる前でやったのはちょっとうかつだったんですが、ただ「ここの立ち位置はこうしよう」とか「後ろはこう並ぼう」とかっていうのはやっぱりあの場で決めた。
それは会場の雰囲気見て、コンセプトはね、県民主体の政治選挙っていうコンセプトがあるけれど、だったら万歳のシーンってどうあるべきかなっていうことを現場にいた人間が一生懸命考えてあの結論がでた。
写真すごく良かったじゃん。あんな万歳はさ。写真がいいことが目的じゃないんだけれど。あんなふうな万歳の写真って見たことない。多分、全国でもほとんどないんじゃない。
だからそういうことを常に街頭演説でも、ずらっと人が並びそうになると、みんなで工夫してTシャツをみんなに着せたりとか、あとは演説が長くなりそうな人がいると候補からスタートしてくださいってなったりとか。もう本当に、その場に来ていただく人たちが「参加しやすい・参加して良かった」、「何かいいことを聞いた」っていう話になるような工夫を各現場でできたっていうことはすごく大きかったんだって思います。
何回も来てくれる人がいた。演説に。でも多分一度として同じことはやってないです。そういうことをできたスタッフってのはすごく良かった。すごくよく頑張ってくれたと思う。


Q.原子力核燃料サイクル政策について知事として具体的にどう見直していく?

まずはやはり共創会議というものを早期に立ち上げて、福井と同じにするかどうかはさておきですね。税収そのものが立地地域・立地周辺はもちろんですけど、全県に裨益するような形を作っていきたいということが一つです。これからの税収面での課題は、今の200億は暫定税率の200億なので、この暫定税率をしっかり続けられるかどうかということと、さらにその税源があるかどうかっということも厳しく考えていく必要があるというふうに思っています。
配分の見直しについては基本的には今私達が要望していたことを実現したいというふうに考えてます。ただ25%にするかどうかも含めて共創会議の方でしっかり議論していきたいと思います。ただ少なくとも今は少なすぎるので増にはなると思います。立地周辺と全県含めて市町村への配分は増やしていきたいと思います。