坂部)上越市にも『パートナーシップ宣誓制度』が導入されるとしたら活用したいですか?

中村さん)ぜひ活用したいと考えてます。

坂部)カミングアウトしていないご家族へ説明も必要なケースが出てくる可能性がありませんか?

中村さん)私としては、いざ『パートナーシップ宣誓制度』を使おうということになった時には、利用をきっかけにカミングアウトできたらなと考えています。

坂部)この制度の認知度はどう感じますか?

中村さん)当然、私が学生の時などと比べれば、圧倒的に広がっているかなとは思いますが、やはり「署名をお願いします」と声をかけられた人が、LGBTQ関係の何かだってことはわかるけど詳しくはわからない場合が多いと聞きます。

坂部)制度の必要性をどのように感じますか?

中村さん)例えば、今は学生で、将来も上越市に住もうと考えてる人が、大人になった時に『パートナーシップ宣誓制度』がないなら、上越市では自分の思い描いてるようなパートナーとの生活はできないかな」という理由で上越市を離れてしまうとしたら、どうなのかなと思います。どんな人でも幸せにしたいと上越市が思ってるのだとしたら、それはどうなのかなと。
『パートナーシップ宣誓制度』は、基本的にどちらか片方がその自治体に住んでいないと無効になってしまうと思います。例えば転居がどうしても必須になってしまうような人がいる。地方公務員だったら県内異動の場合もあり得る。しかし、異動のために制度を利用できなくなるという縛りがかかってしまうことになりかねない。各地に『パートナーシップ宣誓制度』が広がらないと、生活に制限がかかってしまう人がいないとは言い切れないのではないかと思います。
私としては、『パートナーシップ宣誓制度』があると、周りに対し、「この人は私の配偶者か、配偶者に限りなく近い存在です」と説明しやすいので、ある種のお守りとしてとてもありがたいと思います。