坂部)パートナーとは、将来についてどんな話をしますか?

中村さん)これに関しては、男性と女性が、これから同棲しようか、結婚しようか、などの時に普通に話し合うのとあまり変わらないのかなと思います。ただどうしても男女で結婚する時と違い、「2人で暮らしたいよね」と思っても、「受け入れてくれる不動産屋さんってあるのか?」、「どれぐらい理解が進んでるんだろう?」「もし自分に万が一のことがあった時に、相手は暮らしていけるのかな?」…、と不安になります。男女同士の場合よりつまずいてしまうところが多いので、歯がゆいなという感覚があります。

坂部)今、「生きやすさ」・「生きづらさ」についてどう感じますか?

中村さん)制度面はちょっとずつ良くなっている部分を感じてはいます。『パートナーシップ宣誓制度』がもっと広がってくれたらさらにありがたいなと当然思います。ただLGBTQの“知名度”が段々上がってくる中で、LGBTQの人ってどんな人かわからないという不安から、SNSなどで過激な言葉を見たりすることもあります。「そんなの見なければいい」っていう指摘もあるんですけど、どうしても目に入ってきちゃう時はあって、それでちょっと傷つくことはありますね。詳しくわからないし、怖いから意見を言っているというのもわかります。ただ、あまりひどい言い方はしないで欲しいなと思います。わからないと思う人に対して攻撃的に接するのを見ると、わからないものが「さらに怖いものだ」という認識で捉えられそうで…。LGBTQのみんながみんな、過激で怖い人じゃないのにな…と思います。

新潟県上越市では『パートナーシップ宣誓制度』導入に向けた署名活動が5月から行われています。支援者「アライ(=仲間)」が中心となり、7月末までに1万筆を集め、8月に上越市役所に署名を提出する目標です。