さらに、知床から300キロ以上離れた海でも…

(龍宮クルーズ 海老名敏男社長)
「客の反応がきつくなっている感じ」

知床から西に340キロ、小樽の日本海です。
コバルトブルーの「青の洞窟」に船を出す「龍宮クルーズ」は、運航開始から33年。
今では 小樽観光の定番になっています。

小樽観光の定番となった「青の洞窟」クルーズ 洞窟内部に入るため小さな船で進む


(定点連絡をする船長)
「おつかれ様です。洞窟出て今戻りますので。異常なしです」

陸地近くを通るため全行程が携帯電話圏内 必ず折り返し地点で連絡する


日本海の荒波で浸食された 断崖絶壁をめぐるコースは、
知床の海のイメージと重なる部分が多く、
観光船の会社に対する信頼が揺らいでいると社長は嘆きます。

(龍宮クルーズ 海老名敏男社長)
「(予約キャンセルは?)若干ありますね。運航基準をきちっとしているので無理しない」

客の不安を払拭するために、
この会社では、安全管理の徹底をSNSでアピール。
整備工場の内部から、コース全体が携帯電話の通話エリア内であることまで
情報を公開し、観光客の信頼を取り戻したいと考えています。

(乗客カップル)
「すごくきれいで感動しました」
「 安心して楽しく乗れました」

この会社では運航中、事務所には運航管理者の社長が必ず待機し、
緊急事態には直ぐに出港できるようスタンバイしています。
当たり前のことを当たり前に実践する。スタッフらは気を引き締めています。

運航中は社長が常時待機 ほかのスタッフも常に天候や波をチェックしている


(龍宮クルーズ 海老名敏男社長)
「基本は基本なんで。その通りにやっている。
 とにかく(業界)全体のレべルアップをしないといけない」