作業の難しさや、やりがいは? 視覚障害者に聞く
現在、パイオニアには21名の登録があり、1日平均10人前後が利用して点字古紙商品のほかに、タクシーに貼り付けられている会社名、ドア番号のシールも作っているそうです。取材した日には7人の利用者が点字古紙で封筒を作る作業をしていました。利用者のみなさんに、作業の難しい点や、やりがいなどを聞きました。

就労継続支援B型事業所 パイオニア 利用者の方々の声
「天地の向きを反対に作ってしまうと私たちは自分では気づけないので 見える職員さんに確認していただかなければならないので、そこがいちばん苦しいところです」
「糊付けがいちばん難しいかな。私はまったく見えない、明るさも何もないのでやっぱり難しいです」
「作ることによって、周りも喜んでもらえる、自分の喜びを感じる、そういうところじゃないかと思います。『こういうのをリサイクルしてすごいね』って、だんだん世の中に広まってきたことがわたしも非常に嬉しいです」
「作業工程が多くて難しいですけど、ぜひ自分達の努力っていうか、自分達が作ってるというのを多くの人に感じてもらえたらすごく嬉しいです」
作っている人たちの言葉を聞き、苦労や、やりがいがわかると商品を手にした時に応援したくなります。こうした作業は視覚障害者に働く場を提供しているだけでなく、古紙再生はSDGsにもつながる商品ですし、実物の点字に触れたことのない人が手に取りやすい商品から視覚障害者の理解を深められればいいと思います。最後に、パイオニアの職員からこんなメッセージをいただきました。
就労継続支援B型事業所 パイオニア 職員の方
「パイオニアは視覚障害に特化した事業所で、都内在住の視覚障害者であればどこからでも通所していただけます。同行支援とのサービス併用はできませんので、電車・バスなどを利用され、全員が、お一人で事業所まで通所をされており、23区に限らず市や町からも通所される利用者さんもいらっしゃいます。もし街中で困っている様子の視覚障害の方を見かけた際には、肩などをポンポンと叩いて『何かお手伝いしましょうか』の声かけも是非お願いいたします。皆様の温かい見守りご支援をよろしくお願いいたします」
視覚障害の理解を深め、気軽に助けあっていける社会にしたいものです。その入口にとして点字用紙再生商品にふれてみるのも良いのではないでしょうか。
(TBSラジオ「人権TODAY」担当:藤木TDC(ライター))














