三陸鉄道の株主総会が30日、盛岡市で開かれ、昨年度の決算などが承認されました。赤字幅は縮小したものの、当期純利益は2年連続の赤字です。

 昨年度の三陸鉄道は震災学習列車を利用した人がおよそ1万2000人で過去最高となったほか、こたつ列車やナイトジャングルトレインなどの企画列車も好調でした。
 このためコロナ禍の影響を受けながらも鉄道事業収入は前年度比109.4%のおよそ3億5600万円まで増加しました。
 一方で軽油の価格が高騰したため、燃料他動力費は前の年度を2000万円以上上回る過去最高のおよそ1億円となったことなどが響き、経常収益はおよそ6億5500万円のマイナスで、29期連続の赤字が続いています。
 補助金などを加えた当期純利益は、マイナス80万6000円の2年連続赤字で、赤字幅は前の年度より370万円ほど縮小しました。
 今年度の三陸鉄道の経営について石川義晃社長は、「経常収益の赤字幅の15パーセント縮小を目指す」としています。