◆東山紀之「後輩たちに待ってもらった」は報道の自由の侵害

21日の朝、テレビ朝日の報道番組『サンデーLIVE』でキャスターをしている東山紀之さんが、2分近くにわたってコメントをしました。かなり練り上げられた文章でしたね。

“先週、事務所から喜多川氏に関する公式見解が出されましたので、私自身の考えを伝えさせていただきます。この件に関しましては、最年長である私が最初に口を開くべきだと思い、後輩たちには極力待ってもらいました。彼らの心遣いに感謝します。”

東山さんは、近藤真彦さんが退所した後の、ジャニーズ事務所の“長男”として「最年長である私が最初に口を開くべきだ」と語っています。これは15日の日テレ『news zero』で、この問題に関するコメントを回避した櫻井翔さんを気遣っての発言と取れますし、実際そうなんでしょう。

でも、「後輩たちには極力待ってもらいました」って、これはおかしいと思いませんか? 名指しこそしていませんが「櫻井さんが15日に話さなかったのは、僕が待ったをかけていたんだ」という意味での発言だとしたら、それはテレビ朝日のキャスターが日テレのキャスターに待ったをかけたということであり、報道の自由の侵害にあたるのではないでしょうか。

「とんでもないこと今やってるんだよ。分かってるの?」という疑問を抱かざるを得なかったですね。いっそのこと、これを機に“キャスターごっこ”はみんな辞めたらどうかと思います。そもそも僕は、キャスターを名乗る人が民間企業のCMに出るような状況はおかしいと思っているので。

それはジャニーズ事務所に限った話ではなく、他のタレントキャスターも同じ。エンタメ番組であれば構いませんが、そのキャスターが伝えるニュース全体の信ぴょう性が低下します。

◆メディア・音楽団体は共同声明を

繰り返しになりますが、今回の問題は一事務所だけのことではありません。このタイミングで、朝日、読売、毎日といった大手新聞社、テレビのキー局、さらに音楽業界4団体が共同声明を出すべきです。そうしないと、この国のエンターテインメントビジネスの地盤沈下は避けられないと僕は思っています。すでに液状化しているぐらいのイメージです。

僕もその末端にいる人間として、大変な危惧を抱いています。スピーディーな解決も誠意のうちです。藤島ジュリー景子社長の英断を求めます。