警察官など男女4人が殺害された長野県中野市の立てこもり事件で、容疑者は70歳の女性を刺した後、逃げるもう1人の66歳の女性を追いかけて刺したことが、捜査関係者などへの取材で分かりました。
また、女性が襲われた様子を目撃した男性は、表情を変えずにちゅうちょせずに刺したなどと、その時の様子を語りました。

事件前日の午後4時半すぎ、事件現場から400メートルほど離れた防犯カメラには、腕を振りながら歩く2人の女性が映っていました。
亡くなった竹内靖子さん(たけうちやすこ)70歳と、村上幸枝さん(むらかみゆきえ)66歳です。

男性警察官を殺害した疑いで、きのう送検された中野市の農業・青木政憲(まさのり)容疑者31歳。
捜査関係者などによりますと、青木容疑者は今月25日、竹内さんを刃物で刺した後、逃げる村上さんを追いかけて刺し、その後、パトカーで駆けつけた2人の警察官に発砲して殺害したとみられます。

村上さんが襲われた様子を目撃した男性が緊迫した状況を証言しました。

(目撃した男性は…)
「助けて、誰か助けてという声がしまして、血相を変えて走ってきたのが見えた。自分の2~3メートル手前で追いついて捕まえて」
青木容疑者はサバイバルナイフを手に、「助けて」と叫びながら逃げる村上さんを追いかけて背中から刺し、さらに、倒れた村上さんの胸のあたりを刺したといいます。
(目撃した男性は…)
「なんでそんなひどいことをするんだって言ったら、「殺したいから殺してやった」って言って。表情を変えず、ちゅうちょもせず、動作が流れるままにつかんだ、刺した」

犯行後、青木容疑者はおよそ12時間にわたり自宅に立てこもりました。

捜査関係者によりますと、青木容疑者が2人の散歩の日課を把握していた可能性があり、計画的な犯行とみて調べをすすめています。














