医師の労働負担の軽減へ 一方で活用に懸念も
金沢大学医学類6年 田中雄大さん
「僕が臨床実習で色々な病院を回らせてもらったときに、医師の方々がみんなつらい顔をしてカルテを叩いている姿を見て。チャットGPTが去年12月にリリースされて、これは使えないのかということで、この研究を始めようと思った」
2019年の厚生労働省の資料によりますと、病院勤務医のおよそ1割の医師が過労死認定基準の2倍以上の時間外労働があったとされています。研究グループでは音声認識AIなどもあわせて医師の負担軽減に結び付けたい考えです。

ただ、医療への活用には気をつけなければならない点もあります。
金沢大学医学類6年 東野史弥さん
「実質臨床の場では答えがない、見つけにく、そもその選択肢がない。他にもいくつかの疾患が重なっていたりとか、そういった部分が困難としてあると思っていて、そこを解決させていくのが課題」
開発したOpenAI社も、患者の診断などにチャットGPTを使用するべきではないと注意を呼びかけています。今後の活用へのビジョンはどうなのでしょうか。
金沢大学 野村章洋准教授
「医師、あるいは医療関係者の方々をサポートするような人工知能として使っていくのはすごく良い。本格的な医療への応用はもうしばらく研究した上で、しっかり出せるものを作り上げていくのがよろしいのではないか」