証明するのは被害者なのに、証拠は市にある“ねじれ”

弁護団や母親は、裁判と同時に市に対し、第三者委員会の調査で収集した関係者の証言記録などを開示するよう求めていた。さらに、2022年8月には、市の行政不服審査会が記録などを開示するよう命じていたが、市は開示を先延ばしにしていた。

 “記録には何か重要な手がかりがあるかもしれない”――。弁護団は、「記録の開示がされず、主張立証が妨害されている」と訴えたが、大阪高裁は「主張に左右されるものはすでに証拠として出ている」として、2023年2月に審理を終えると宣言した。

(女子生徒の母親)「最後まで“親が知りたい”という気持ちに真摯に対応してくれない」

 結審後、市側は当時の担任の証言記録を一部開示したという。