ウクライナ問題 G7はあくまでも「支援」で「戦争参加」ではない
ーーさてウクライナです。ゼレンスキー大統領が来て、見事に「自分のやってほしい」っていうことを言ってお帰りになったような気がするんですけれども…
阿達雅志 参議院外交防衛委員長:
やはりゼレンスキー大統領としてはG7という場で、対面で討議に参加して、ロシアの問題を身をもって言えたという意味では非常に成功したんだと思うんですね。ただ一方で、具体的な中身を考えたときに(各国は)「支援をする」とは確かに言ってるんだけども、G7のどの国も自分たちが「一緒に戦う」と言ってない。あくまで「支援する」です。
アメリカの場合なんかもF16の供与については、供与をするとは言ってないんですね。供与されたものについてトレーニングをすると。パイロットのトレーニングをするから、供与をするのはヨーロッパでやってくださいと。
これはウクライナ戦争についても今いろんな見方がアメリカあるいはヨーロッパでも起きていて「いつまでも本当にこの戦争を続けていいのか」「戦争が長引けば長引くほど、核戦争に至るリスク、あるいはNATOにまで拡大するリスクが広がるんじゃないか」と。それをとにかく抑えないといけないっていうのがあります。
だから、F16を出さないというのも、F16を出したら拡大するかもしれない、ウクライナがロシア側まで攻めるかもしれないと。それもあるから長距離ミサイルも渡しませんし、短距離しか渡していない。こういう状況があるわけです。
ゼレンスキ-大統領電撃来日で「ウクライナ停戦への議論」ができなかった?!
ーーメディアからは「平和の都市広島の平和のサミットなはずなのに和平の和の字も出ないのはおかしいんじゃないか」って質問が出ましたけど、本来ならば停戦協議の『とば口』ぐらい話し合われたかもしれませんよね。
阿達雅志 参議院外交防衛委員長:
ゼレンスキー大統領がですね、ロシアの全面降伏を含む停戦条件を出してるんですけども、やっぱりそれをもう少し緩めないと(停戦は)無理じゃないかとかいう議論が本当はもう少しあってもよかった。しかし、やはりそうやって苦しんでるウクライナの大統領がわざわざ来たということで、もうそれを支援する側の議論に終始したっていう部分はありますよね。















