宮﨑祐希さん、20歳。山口市の山城屋酒造、宮﨑朋香社長の長男。明日からの初めての修行、そして一人暮らし。今、彼は何を思うのか。

宮﨑祐希さん
「慣れない環境でほぼ一人暮らしなので、半分楽しみ、ちゃんと生活できるのかなという、ちょっとした不安もあります。修行はやっぱり職人の世界なので、厳しいかなと思うんですけど、蔵の人も優しくて仕事も丁寧に教えてくれるので」
一時中断も、先代社長が酒造りを再開

江戸時代初期に創業され、400年の歴史を持つ山城屋酒造。古くから酒造りを行ってきた酒造会社は昭和の終わり頃、仕込み水の水質悪化により酒造りの中断を余儀なくされる。だが、30年経った2014年、先代の社長、宮﨑展一さんにより酒造りが再開する。
先代社長の遺志を継いだ母

ところが再開から間も無く、展一さんは病気で急逝する。展一さんの遺志を継いだのは、姉であり祐希の母である朋香さん。経験のない酒造りを一から学びながら山城屋を支える。
そんな背中をみて育った祐希さんは、日本酒作りを学ぶため修行に向かうことを決意する。そんな息子の姿に社長でもある朋香さんは。

山城屋社長・宮﨑朋香さん
「うちの会社として、今から酒造りを復活させたいという気持ちは私の中でもあるんですけど、私の年齢的なものもあってこれから先、蔵をどうするかはずっと課題でした。息子が酒造りに興味を持って、自分からやってみたいって思ったことに関しては、今後の後継と言うとおかしいですけど、もしかしたら蔵を復活できるかもしれないなとか色々な期待も含め、嬉しいなと思います」
多くの期待を背負い修行へ向かう。