プロのバレリーナになれるのか?

今は自宅で週6日、パソコンの画面でボリショイバレエ学校のリモートレッスンを続けてはいますが「プロのバレリーナになれるのか」と不安が募ります。

梶川さんのクラスメイトには、自国に戻らず、ロシアでバレエ留学を続ける友人もいました。

リモート電話をしたところ、最近スターバックスやマクドナルドがなくなったこと、その他の店は普段通り営業していることなどを聞きました。


(梶川さん)
「もっと変わっているんじゃないかと思っていたので意外でした。(ロシアに)残っていても今までと何ら変わりない感じだったのかなって…

現地にいるクラスメイトに、戦争の話についてするか聞いてみると、誰も戦争とは思ってないので誰もそういう話をしていない、話すとしたら今だと学期末の試験についてだと答えました。

戦争で、毎日大勢の命が失われている深刻さが、現地では伝わっていない。そんな現実もあります。

人生が狂ってしまっても…ダンスを踊り続けたい

帰国後、梶川さんは依然通っていた地元のバレエ教室に戻り、ことし8月に東京で開かれるコンクールを目指しています。

演目は、ロシア古典バレエの傑作「ライモンダ」。戦地へ行った最愛の人を想う主役ライモンダを演じます。

セリフのないバレエは、1つ1つの動きに意味を持たせます。


しなやかな腕の動きは、別れの悲しみを、軽やかなステップは、夢の中で彼と出会えた喜びを表現します。

幼いころから引っ込み思案だった梶川さんにとって、バレエは唯一自分を表現できるかけがえのないもの。


戦争にとられた婚約者を待つ、女性の思い。そして、現実の戦争で苦しむ人々と、留学を断念した自分の思い、戦争の不条理さをバレエに重ねます。


「人生狂ってしまったのかもしれないけど、ロシアの留学だけが人生ではないし、まだたくさん道はあると思うので頑張ります」と、美しく踊り続けていました。