成長速度が1.9倍になるケースも

このゲノム編集食品は、既に承認が下りて市場に流通しているものがいくつかあるので紹介していきます。

【マダイ】
タイの筋肉の成長を抑制する遺伝子を切断することで、通常のタイよりも食べる部分が増えるというものでした。肉の厚みは平均で1.2倍、最大で1.6倍だということです。

担当者が言うには、1匹からたくさん食べられる部分が取れる。餌が少なくて済むということが一番だと思うんですね。ひいては海を汚さなくなる、餌の資源の有効活用にもなるということで、この辺りも期待されているといいます。

【トラフグ】
成長速度は1.9倍で成長していくそうです。これはスーパーには流通していないんですけれども、インターネットでも販売が始まっていて、「22世紀鯛」「22世紀ふぐ」という名前で売られています。

【トマト】
血圧上昇を抑える成分=GABA(ギャバ)が通常の4倍~5倍ということで、うまみも強い。これはもうスーパーなどで販売されています。

【トウモロコシ】
2023年3月、厚生労働省が届け出を受理したものとしてトウモロコシがあります。まだ流通・販売は未定だということですが、新しい品種の開発スピードは約2倍ということで、例えば気候変動などでなかなか食物・作物が育たないときには、こういった技術を使ってトウモロコシを作っていくということに応用できるだろうと言われています。