なぜ?各地で一升瓶不足の原因は…
一升瓶の不足は、業界全体の販売傾向の変化が背景にあります。日本酒の販売数は高度経済成長期に大きく伸びかつて、観桜会では一升瓶を持ちより車座になって宴会を楽しむ姿が多く見られました。

その後、時代が進み販売数が落ち込む中、追い打ちをかけたのがコロナ禍でした。一升瓶の出荷本数は2019年は約4900万本ありましたが、2021年は1000万本ほど減り3800万本台になりました。この影響で、大手瓶メーカー3社のうち1社が去年12月に一升瓶の生産をやめ、業界全体で供給不足に直面することになります。

※八戸酒造 駒井伸介常務
「頼んだ分が入ってこないというのは当たり前。納品状況はかなりリアルに痛い」

このため、いま酒店が呼びかけているのが一升瓶の再利用です。青森市のつじむら酒店では一升瓶を1本5円で回収していましたが、持ち込む人は年々、少なくなっているといいいます。

※つじむら酒店 店主 辻村大さん
「(瓶を持ち寄るのは)本当にごくわずかの人。10人いるかいないかくらい。今、量販店やコンビニでお酒を買うのが当たり前になった中で、一升瓶を回収するということ自体知らないで育った方も大勢いると思う」