青森県内の優れたものや取り組みに迫るキラリ逸品です。2021年に惜しまれながら閉店した平川市の老舗食堂、店の看板メニューとして愛されてきた「焼きそば」が地域の人たちの強い要望から復活を遂げました。

店でお客さんが次々と注文しているのは、焼きそば!


豚バラ肉とタマネギがたっぷりです。


4月29日に、平川市の猿賀公園にある「さるか荘」で販売が始まりました。
開店から30分。店の外には、長~い行列ができるほどの人気ぶり。
作っているのは、西谷豊さん 63歳です。

※西谷豊さん
「2021年の6月30日まで平川市尾上の大十食堂でオーナーしていました。」

この焼きそばは、地域の人たちに60年以上親しまれてきた伝統の味。閉店した大十食堂では、看板メニューでした。創業1900年、120年以上続いた老舗食堂は、人手不足や店の老朽化によって2021年6月に閉店。


祖父や父の背中を見て18歳から働いていた4代目店主の西谷さんにとって、苦渋の決断でした。

※西谷豊さん
「白衣着て、焼きそば作っていないと豊じゃないとみんなからも言われるし、「焼きそばを作らないのか?」といつも言われて「どうするのよ」と。隠れて生きているような感じで情けないというか


思い悩んでいた矢先、手を差し伸べたのは、さるか荘の支配人・齋藤英通さんでした。



※さるか荘 齋藤英通支配人
「ここに来る人たちがみんな『豊の焼きそば復活できないか』という声がすごく多かった。これはやってみようと思った。私は子どもの頃から食べていました。親父さんの時代から。」



焼きそばの復活にもう1つ欠かせなかったのが、60年以上使い込んできた製麺機です。