大きく変わる『濃厚接触者』

日比キャスター:
”コロナ症状”が出た場合について、東京都のホームページによりますと、「まずは検査キットで自ら検査」という呼びかけになりました。
もし陽性の場合、症状が軽ければ自宅などで療養。ただこれも推奨です。それから、かかりつけ医のいる人はまずは相談。一方で、重症化リスクの高い方は早めに医療機関に連絡をしてくださいと呼びかけがあります。

こういった中で、『濃厚接触者』については扱いが大きく変わっていきます。
5月8日以降、”特定”なし、となりました。以前は法律に基づく「外出自粛」でしたが今後は求められません。文科省は、家族が感染しても「学校では出席停止の扱いにはならない」としています。事実上『濃厚接触者』がいなくなるということになっていくわけです。今後休めない、休ませることもできないという状況が考えられるのではないでしょうか。

これから始まる新しい“withコロナ”を考える

ホラン千秋キャスター:
これまでいかにコロナのある状況に私たちが慣れていくか、というところだったわけですが。ここからは本当の意味でコロナウイルス、様々な感染症と共存していくという日々になるわけですよね。

慶応大学 特任准教授 若新雄純さん:
新しい”withコロナ”のステージに来たということですよね。5類になって僕らがよくニュースで見る言葉に、”インフルエンザ的”という言葉があるじゃないですか。これは便利なようで、もしかしたら危険な言葉なのかもしれないなと思っていて。本当にほぼインフルエンザと同じようなものなら、“withインフルエンザ”の社会はずっとやってきてるわけです。イメージしやすいと思うんですけど、恐らく全く同じではないじゃないですか。
インフルエンザのようなレベルにはなるけれども、季節性インフルエンザと、今のコロナというものが似てるようで“どこが違う”のか。インフルエンザにかかった際と違う対応した方がいいのか、しなきゃいけないのか。あるいはそこまで心配しなくてもいいのかなど、”インフルエンザ的”では語りきれない部分というのはもう少しクリアになるといいと思うんですが。
だから僕は専門家の方に聞いてみたいことがあるんですけど、もうテレビには出てくれないのかなと思って。なんかそこがもう一歩知りたいですよね。

ホランキャスター:
インフルエンザだけではなく、この感染症法上の分類という中にたくさんの感染症が分類されていて、それぞれが全部違ったものなのです。同等だけれども、インフルエンザと同じではないということを私たち1人1人がしっかりともう一度再確認すると。

慶応大学 特任准教授 若新雄純さん:
今のままだとインフルエンザみたいなものになったんでしょ、という会話が巷で相当広がってるんじゃないかと思いますが、それによって何かを見落としてしまっているかもしれないじゃないですか。
これだけの感染症はめったに経験しません。失敗することはたくさんあったと思うんですけど、そこから何を学んだのか、これからどう気をつけていくべきなのか、というのは反省会をしないといけないと思ってます。