恐竜が大暴れする映画「ジュラシック・パーク」。これとよく似た名前の世界遺産がふたつあります。
世界で最も数多くの恐竜の化石が見つかる場所
ひとつはカナダのアルバータ州にある「ダイナソー・パーク」。英語だと「Dinosaur Provincial Park」、恐竜州立公園という意味です。奇岩だらけの大地に7500万年前の白亜紀の地層がむきだしになっていて、世界で最も数多くの恐竜の化石が見つかる場所といわれます。

山手線の内側よりもちょっと広いくらいの公園には、特に大量の化石が見つかるスポットがいくつもあり、「ボーンベッド」と呼ばれています。番組で撮影したのはセントロサウルスという頭に角がある恐竜のボーンベッド。この恐竜は植物を食べるトリケラトプスの仲間ですが、そのボーンベッドが公園内で20ヵ所も見つかっているのです。

年齢も体格も違うセントロサウルスの化石が同じ場所で大量に出てきたことから、数千頭の群れで移動している時に川が氾濫し、濁流に飲み込まれて大量死したものと考えられています。

一部の恐竜は渡り鳥のように季節ごとに移動していたという説があり、このセントロサウルスの群れも渡りをしているときに災難にあったのかもしれません。


このように、発見された化石は恐竜の生態を知る重要な手がかりで、研究は日進月歩です。1993年に公開された「ジュラシック・パーク」は、SF作家のマイケル・クライトンの同名小説が原作ですが、クライトンは当時最新の研究に基づく恐竜の生態を小説に盛り込んだといいます。その「ジュラシック・パーク」で一番おっかない感じで登場するのが、白亜紀最強の大型肉食恐竜ティラノサウルスです。