木村オーナーが考える「新しいスタジアム」とは?

―4月2日の試合前の座談会で、久しぶりにサポーターの前に立たれ、そこで語ったのが、新しいスタジアム構想についてですよね。実は「温めてきた」という話などもそのときありましたけれども、この「新しいスタジアム」とはどういったことなのでしょうか。

(木村正明オーナー)
「どの街にも、ラグビー・アメリカンフットボールを含めた球技専門のスタジアムというものがあります。岡山もあまりそういったことを言うと、『まだJ1に上がってないのに、何を言っとんだ』とかですね、生意気に映る部分もあると思うんですが」
「必ずこのクラブはJ1に行くんだということを考えたときに、一刻でも早くそういったスタジアムの整備というのは必要ではないかと思います」
【シティライトスタジアムの課題】とは?
―その新しいスタジアムがないと昇格できない、という訳ではないんでしょうけれども、ただ現在のスタジアムの状況を見てみると、様々な課題があるということで、まとめてみました。

・観客の収容人数⇒1万6500人(J1の平均:2万人)
ファジアーノがJ1に昇格した場合、シティライトスタジアムで観戦できない人が増えることが想定される
・屋根によるスタジアムのカバー率⇒28%
雨の日などには観戦時に濡れてしまう人が多いのが現状
・ビジネスラウンジやスカイボックス(VIP席)⇒なし
・陸上競技場を使っているため、観客席とそのピッチの間に陸上のトラック分の距離がある⇒臨場感に欠けてしまう
シティライトスタジアムと西日本のJ1クラブのスタジアムを比較すると…
収容数、スタジアム、屋根の三つの観点で全て満たしていないのが、岡山のみなのです。

―以上の理由から「新しいスタジアムを」ということなんですが、ただお金の問題や場所をどうするんだ、という問題があると思うんですけど、そのあたりはどのようにお考えですか?
(木村正明オーナー)
「まずは『新しいスタジアムが必要なんだ』ということ自体を皆様にお伝えしていきたい、というのが最初だと思っています」
「その後、お金の話も出てくると思うんですが、岡山で地の利がいいので。私が専務理事のときに、J1平均2万人達成しましたが、おそらくその数字はさらに伸びていくと思います」
「例えば、大阪や神戸から広島からは1万人以上が来て、名古屋からも1万人、浦和からも1万人の方が来て、多くの試合で入りたくても入れない状況が今後確実に出てきます」

(木村正明オーナー)
「やはりその状況が始まってから訴えるのではなく、もう昨年の成績を踏まえ、クラブは勝たなくちゃいけない、そして勝った暁には、J1に昇格して、新しいスタジアムが必要になってくる、ということをまずは訴えていきたいと思っています」