憲法記念日のきょうは、この憲法がハードルになっているとされる「同性婚」について。世の中では「賛成」の声が圧倒的に多いのに、なぜ実現へ進まないのか。議論の「そのサキ」を追いました。
エリカさんと信子さんは、子ども2人を育てているレズビアンカップルです。精子提供を受けて、エリカさん・信子さんそれぞれが子どもを1人ずつ出産しました。法律上は一つの家に2世帯が住んでいるとみなされ、行政の手続きなどで不自由が生じているといいます。
信子さん
「家計を担う方が亡くなった場合には、受け取れるものがあるはずなんですけど、そういうものがちゃんと受け取れないかもしれないっていうのがすごく不安」
日本では認められていない同性婚。街で賛成・反対を尋ねてみると…
10代
「賛成です」
「ぼくも賛成」
「ぼくも賛成です」
20代
「同性婚で出生率がどうとか言われているけど、別に下がるとは思わないし、みんなが幸せになれるなら、私は全然ありかなって」
最新のJNNの世論調査では、「同性婚」を法的に認めることに賛成が63%。30歳未満の女性でみると、実に91%もの人が賛成と答えています。同性婚を認める機運は高まる一方ですが、政府は、今の憲法では「同性婚を認めることが想定されていない」との立場です。
政府が根拠とするのが、憲法24条のこの条文。
「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立」
20代
「『両性の合意』っていうのは、解釈的に男女の結婚っていうことなので、女性と女性だと『両性』っていうわけではないので、一つの性別だから同性婚っていうのはできないのかなって」
同性婚を認めるには憲法改正が必要なのでしょうか。与党でありながら、政府見解と異なる解釈をするのが公明党です。
公明党 北側一雄副代表
「同性婚を排除するような規定ではないと理解をしております。憲法改正しないとだめだという趣旨ではない」
北側氏は「同性婚を認めていくことを検討すべき時期が来ているのではないか」と及び腰の自民党を前に、より踏み込みました。
レズビアンカップルのエリカさん・信子さんは、一刻も早く「同性婚を認めてほしい」と訴えます。
エリカさん
「ただ結婚ってそれだけじゃないですか。異性婚でも同性婚でもなく、結婚っていうその制度を全国民に認めるっていう、それだけなのに、何でそれがこんなにも時間がかかっているのか」
「すべての国民は、法の下に平等」とする憲法。同性を愛する人々に「結婚の平等」がもたらされる日は来るのでしょうか。
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